2020年 05月 15日
蔵出し作品 桜散りし頃 |
桜散りし頃
under a sakura tree.
大鳥居の横
大きな桜の木
ひとひらひとひらと
散っていく
ただ戯れに
その下に
おいてみたくなった
用の美という言葉がある。道具として最低限必要なものから構成され姿と考えて良い。無駄なものはそぎ落とされてない。必要なものが適切に配置されている。使い勝手が保たれたなかで、見た目の美しさにも工夫が凝らされていればなお良い。配置の韻踏み、目を引く対照的な色の組み合わせ、きっとした直線とたおやかな曲線。図を案じた人の練った跡が読み取られる道具こそ愛おしい。
洒脱な中に用の美が強く感じられたJA11。その意匠に偽りはない。雨の日に立ち寄った往馬大社で、しばし桜の下に置いてみた。案の定、いい具合に桜の花びらが乗っていた。撮らずにはいられなかった。
2005年4月 奈良県生駒市往馬大社境内広場兼駐車場
Apr, 2005. At Ikoma Taisya Shrine, Ikoma City, Nara Pref.
MINOLTA α-507si, MINOLTA AF 28-105mm F3.5-4.5
AGFA Vista 400
渋い色合いのアグファヴィスタ。日本の風景に合うと思う。アグファが破産して、姿を消していたが、最近別会社が立ち上がって、ブランドは続いている。ただ、富士あたりからOEM供給をうけているようで、この写真の頃と発色は異なる。ミノルタのAF28-105mmは、キットレンズながら円形絞り採用という、贅沢な設計のレンズである。3枚目、丸ぼけが大変美しい。四角いJA11には、丸がよく似合う。1枚目のフォグランプ然り。
by yajisoffice
| 2020-05-15 00:00
| しゃしん